キャリアの掛け合わせによる【超レア人材】の志事

プロ野球選手✖公認会計士=アスリートデュアルキャリア推進機構


元プロ野球阪神タイガースの奥村氏はプロ野球の世界をわずか4年で自由契約(クビ)になり、後に公認会計士の試験に合格し、今では引退した選手の第二の人生のサポートや税理士法人や監査法人などでマルチな志事をしている。


プロ野球選手と公認会計士資格保持は、片方のキャリアだけでも相当すごいレア人材であるが、その二つのキャリアを掛け合わせることによって、今までにはない自分の生き方を構築し、プロ野球を引退した選手の進路指導等の活動に従事している。


奥村氏は青春時代の時間をほぼ野球に費やし、プロ野球という世界にドラフト6位で入団したが、阪神タイガースを4年で自由契約になり、人生のどん底を味わった経験を持つ。

自由契約になり暗中模索する日々のなか、なんとか自分の好きなことを見つけ出し、自分の道を自ら作り出した。
この経験は同じ思いをしているプロ野球を自由契約になった元野球選手や現役の野球選手にとっても参考になるし『共感をよぶ』だろう。


野球選手になるだけでも33000倍の倍率


野球人口から計算してプロ野球選手になれる確率はおよそ33000分の1と言われている。

自分の好きなことを突き詰め、プロ野球選手になるだけでも相当大変であり、1つの市に1人いるかいないかの計算になるほどレアな職業だ。


公認会計士試験の倍率は10%前後だが東大に入る位の難易度


さらに公認会計士試験に合格するだけでも、東大に匹敵するほどの難易度や簿記の1級より難しいと形容されている資格であり、それをなんとプロ野球をクビになって仕事をしながら試験に合格するという柔軟性を兼ね備えている。
しかもプロ野球に入団する前の奥村氏の最終学歴は商業高校卒業である。


野球と勉強のマッチング


ある記事になったコメントによると、本番を想定したメンタル作り、沢山のエラーから失敗の原因を分析、確率論からの意思決定など『野球の世界でプロまで登り詰めた練習法を勉強に取り入れた』という。


確かに野球では、この場面でこの打者でこのカウントでこう勝負してくるな、など、過去のデータに基づき観察・洞察し判断力につなげる思考体系は格段に鍛えられる。


さらに野球はメンタルスポーツゆえに、勝負根性や気持ちのコントロールの仕方に関しては、誰よりも上手く自分をコントロールすることに長けている。
しかも常に何万人という観衆の中でパフォーマンスを発揮した経験は絶対的な自信にもなる。


自由契約(クビ)になった自分と似たような境遇の選手を第二の人生に。。。



野球選手に終身雇用は絶対にない。むしろ20代のうちに自由契約になる選手がほとんどの世界。
その激しい競争社会の世界を目指して、野球以外の全てを捨てて青春時代を過ごす。


だから野球しかしてこなかった選手は一様に、『野球以外のことは何もしてこなかったから何もできない』と決めつけがちである。


しかし、野球というレアな世界でのプロフェッショナルな選手達の人脈。

プロの世界で培った経験と自信。

さらには公認会計士資格取得で得た知識で、会社設立の仕方や事業計画の作り方や資産形成のサポートなど、引退後の選手を手助けすることが出来るだろうし、奥村氏にしか出来ない各選手のニーズに合わせた提案など柔軟に仕事ができる。

自分自身の力で新しい時代を作っていく


そもそもプロ野球選手は個人事業主であり、雇われるというリーマンマインドがなく、自分で自分の人生をデザインするというマインドで生きることの方が向いているのかもしれない。


並外れた量の練習をし、華々しい大舞台を経験してきたことから、プライドが高く雇われて理不尽な指示に従うことがあまり向いていないのではないかと思う。


そういったことも含めて野球を引退してもしっかりと自分と向き合い、野球で得たものをポシティブに別の分野に生かそうとする姿勢が新しいキャリア形成に繋がる。


また新しいキャリアで得た経験を、さらに自分のキャリアに掛け合わせることによってレアな人材になり、自分のフレームワークを構築し新しい時代を作っていくことができるのであろう。